うますたぐらむの一般トレーナー
好きなニオイってなんだろう。
コスメのニオイ？ 寮でセンタクするときに使ってるジューナン剤のニオイ？ それとも甘いお菓子のニオイとか？
十人十色ってやつで、みんな違うニオイが好き。
シチーは自分がCMもやってる化粧品のニオイが好きって言ってた。
ヘリオスは干した布団のニオイ。
パーマーはなんかよく分かんねーけど高級なお茶の香りが好き。
じゃああたしはなんだろう。教室でみんなとそんな話をしてて、あたしはどれがスゴく好きっていうのが無かった。とりあえず好きなんはお菓子とかのニオイだと思う。けど、なんかしっくりこない。
目の前にあるココアのニオイも好きなんだけど……本当に好きって思うのとは違う気がする。

うますたぐらむの一般トレーナー
「ジョーダン？ もしかしてココアは要らなかったか？」
「いる。ちょっと考え事してただけ」
「悩み事か？ あまり抱え込みすぎないようにな。何かあれば言ってくれよ？」
「ん」

トレーナーもココアを飲みながらあたしの隣に座っていっしょに宿題を見てくれる。
まだ若いのに「よっこらしょ」なんて言いながらちょいランボーに使い古したソファに座る。その時に感じたソファの古くさいけど、好きなかんじのニオイ。そんでココアの甘いニオイ。
このニオイをかぐ度に、あたしはなんだか毎度落ち着く。でもこのニオイはあたしが落ち着くってだけでスゴい好きとかそんなんじゃない。
気にしすぎなんだろーけど、自分がホントに好きなニオイがなんなのか、スゴく知りたがってる自分が居る。1度気になったらずっと気になるかんじで居座ってる。

「……トレーナーってさ」
「ん？」
「好きなニオイとかあんの？」
「あるよ。ガソリンの匂いとか、シンナー系の匂い。塗料とかの匂いも好きだよ。今じゃ出来てないけど、学生の頃はプラモが好きでね。それの接着や塗装でいつも嗅いでた匂いだからかもね」

うますたぐらむの一般トレーナー
「ガソリンのニオイは分かるかも」
「それにしても何でまた？」
「さぁ」
「さぁ、って……まいいか。あ、そこはこの例題と同じで代入してみようか」

トレーナーが教科書を指さすのに、ぐっと前のめりになってあたしに近付く。
ずっとニオイの事考えてたから、シツレーだとは分かってたけど思わずトレーナーのニオイを気にした。
流石にシンコキュウとかじゃなくてホントにさりげなくだけど。

「ｽﾝ」

……！

「──から、ここは代入した数字が……ん？ どうしたジョーダン。あ！ もしかして汗臭かったか！？ さ、さっき外出た時に思いの外陽射しが強くてちょっと汗かいてそれで汗臭くないかは自分でも確認したんだけどほら自分では大丈夫でも女子にとっては嫌な匂いとかあるかもしれないしえーそれで」
「アッハハハ！ ウケる～。そんなに早口で焦んなくても大丈夫だって。ジューナン剤の良いニオイすっから気にしなくていいし」

うますたぐらむの一般トレーナー
「そ、そうか……良かった。でも気になるなら反対側に座るけど？」
「いや、そしたらアンタが教科書見にくいっしょ。別に気になんねーからいいって。ほら、早く続き」

ウソ。
自分でもビックリして焦ったけど、さすがにあたしでもこの悩みは打ち明けられないとカクシンする。
だってさ、トレーナーのニオイがマヨわず「チョー好き」って思えた事を話したらキモがられるでしょ？
ガッツリ汗のニオイとかじゃなくて、少し汗をかいて服のジューナン剤と合ったその人トクユーのニオイ。シャツにしみ付いたコイツのニオイ。それこそ、ドストレートに言うならそのシャツうばってかぎたくなったくらい好きなニオイだって感じた。

「──であるからして」

切り替えが早いトレーナーがもうニオイの事なんて気にしないで、さっきみたいに教科書を指さしてなんかを説明する。
その時に同じようにあたしに体を近付ける形になるから、そのたんびにニオイが強くなって、あたしの頭ん中をぐちゃぐちゃにしていく。そんで離れるニオイ。あたしのしんぞーががバクバクとうるさい。体が熱くなってきて……。

うますたぐらむの一般トレーナー
まだ……もっとそのニオイが欲しい。
いつの間にか口の中いっぱいにたまってたツバを飲み込む。
そうだ。分からなければトレーナーは一生ケンメーに教えてくれる。そんでニオイが強くなる。だからあたしは…………。

「むぅ……今日の宿題は大分ジョーダンの苦手な所みたいだな。どうだ？ まだ分からなければ遠慮なく言ってくれ」
「……ちょっと、全部分からなくなったかも……汗かいちゃったからシャワー浴びてくる……っ！」
「え？ あ、うん」

ダメ！ ダメダメダメ！
あたしはなにを考えてんだ！ アイツはゼンイであたしに勉強を教えてくれてる。それを利用してこんな……っ、コーフンして……！
とりあえず急いでトレーナー室をでて、自分の部屋に走る。どうやって走っていったかはよくおぼえてない。ただ、途中廊下の窓ガラスにハンシャした自分の顔がビックリするくらい真っ赤だったのはおぼえてる。
寮の自分の部屋の前に着いて、ドアをそっと開ける。チケゾーさんは……まだ帰ってきてない。チョード良かった。こんな真っ赤な顔見られたらうっさいのは確定だし……。

うますたぐらむの一般トレーナー
部屋に入ったらメイクとかネイルとか全部どーでもいいから急いで服脱いで冷たいシャワーを浴びる。

「ああぁぁ……ぁ～……」

全身の熱い感じが少しずつ良くなっていく。
マジで頭を冷やすってダイジなんだ……。でも頭が冷えてきてもまだ１番熱いトコ……お腹の辺りはゼンゼン良くならない。分かんない……分かんないよこれぇ……。
考えれば考えるほどさっきのニオイを思い出してきて、体の熱はまたぶり返す。
ヒザがチョー走って疲れた時みたいにいうこと聞かなくて、ガクガクとあばれる。
……もう、立ってられない。

「ぁうっ……はぁっ、はぁっ」

熱い……！ 熱い熱い熱い熱い熱い熱い！！？
視界がゆれる。自分の目がふるえてるのが分かった。呼吸もどうにもならなくて、ヘソの奥ソコがどうしようもなくウズいて……！ これをなくすのはどうすればいいの？
おしえてよとれーなー……あたしはどうしちゃったの？

うますたぐらむの一般トレーナー
「はぁっ、はぁっ……ん、はぁ……」

じぶんのゆび……ねいる……じゃま。ちっぷはずして、これを──

「はぁっ！ はぁっ！ はぁっ！」

がまんなんてするな。とれーなーがまってる。すっきりしないと。あたしのゆび。おなかのなかかゆいから。

「とれーなぁあ……」

だしっぱなしのしゃわーのおとに、まぎれるみたいに……。

うますたぐらむの一般トレーナー
トーセンジョーダンがトレーナーの匂い嗅いで暴走しかける話
本当は翌日シチーに好きな人の匂いが──って話のオチで
ジョーダンがあわあわする話だったのに気付けばこうなりました

うますたぐらむの一般トレーナー
むっ！

うますたぐらむの一般トレーナー
エッロ…

うますたぐらむの一般トレーナー
！掛かり

うますたぐらむの一般トレーナー
足がもつれてトレーナーに向かってコケたら匂いに包まれてヤバい事になりそう

うますたぐらむの一般トレーナー
シャワーをどこに当ててるんですかねえ

うますたぐらむの一般トレーナー
エッ…チですねこれは…素晴らしい…ありがたい…

うますたぐらむの一般トレーナー
なんというかとってもエッチで…エッチです！

うますたぐらむの一般トレーナー
>なんというかとってもエッチで…エッチです！
どういうふうにエッチかというと…なんというか…ものすごくエッチです！

うますたぐらむの一般トレーナー
好きな人の匂いを意識しまったからには次会う時は大変だ

うますたぐらむの一般トレーナー
トレーナー室に上着残したままおっとジョーダンちょっとヤボ用で出掛けてくる
ってしてその間にスーハースーハーしてたら帰ってきちゃうイベント

うますたぐらむの一般トレーナー
相性がいいもしくは好きな人の匂いは生理的に受け付けやすくそして良い匂いとして頭が覚えてしまうらしい
つまりジョーダンはトレちゃんの事が大好きって事だ！！

うますたぐらむの一般トレーナー
真夏にエアコンが壊れるトレーナー室

うますたぐらむの一般トレーナー
>真夏にエアコンが壊れるトレーナー室
さすがに暑い！トレーナー寮で続きをしよう

うますたぐらむの一般トレーナー
>さすがに暑い！トレーナー寮で続きをしよう
ﾑｯﾜｧｧｧ…

うますたぐらむの一般トレーナー
>さすがに暑い！トレーナー寮で続きをしよう
トレーナー寮で続きもいいけど敢えてジョーダンが普段使ってる教室に移ってってのもまた味だと思うの
ほら普段はクラスメイトと駄弁ってる場所にふたりきりみたいなの

うますたぐらむの一般トレーナー
>さすがに暑い！トレーナー寮で続きをしよう
いい….このままがいいって甘えるみたいなふやけた声で、
ジョーダンが言うけど流石に熱中症になるぞってトレーナーが言って
案の定フラフラし始めて受け止めるんだけどほんのり酸っぱい匂いと
トレーナーの濃い匂いで頭の中がめちゃくちゃになるジョーダンが
みたいぃいいいいいい！！！！

うますたぐらむの一般トレーナー
ジョーダンとはカラッとした関係であってほしいと思いつつ、どこか狂わせたい気持ちがある

うますたぐらむの一般トレーナー
トレーナー寮に遊びに行った時に布団の匂いに悶えて欲しい

うますたぐらむの一般トレーナー
トレーナーはトレーナーでジョーダンは今日もいい匂いだなぁ…とか思っててほしい

引用元:https://www.2chan.net/