マチカネフクキタルが両耳に耳飾りをつけているのは何故?亡くなった姉との関係性の元ネタを解説!

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マチカネフクキタルが両耳に耳飾りをつけているのは何故?亡くなった姉との関係性の元ネタを解説!

ウマ娘の小ネタの一つに耳飾りの位置が右耳か左耳かによって史実の馬の性別がわかるというものがあります。
史実での『ファインモーション』が見た目は牝馬(女性)でありながら、染色体の検査結果では、牡馬(男性)であったために受胎が不可能だったと噂されていることから、両耳に耳飾りをつけているデザインになったという話は有名ですが
元が牡馬であった『マチカネフクキタル』もまた両耳に耳飾りをつけたデザインになっているのはとても不思議ですよね。

牡馬だったフクキタルさんが両耳に耳飾りをつけているのは何故なんでしょう?

この記事では、マチカネフクキタルの耳飾りの謎について解説します!
左耳の耳飾りは誰のものなのか

史実での「マチカネフクキタル」が牡馬であること、また右耳(私達から見れば左耳ですね)には、勝負服と同様のデザインのメンコ(耳を覆っているカバーのようなもの)を着けていることから
右耳の耳飾りはマチカネフクキタル自身の耳飾りですが、左耳の耳飾りについては、ファインモーションのように両性具有だったという訳でもないため、マチカネフクキタル自身を表している耳飾りでは無い可能性があります。
今回は、史実の「マチカネフクキタル」の語られることのない「名前がつけられなかった兄」とその耳飾りの関係について紹介します。
フクキタルより先に亡くなった兄の存在
マチカネフクキタルのゲーム内育成ストーリーでは、すでに亡くなったとされるマチカネフクキタルの「姉」が登場します。
ゲーム内ストーリーでは、設定上「姉」と表現していますが、史実における『マチカネフクキタル』には、3歳上の兄にあたる存在の馬がいたことがこの設定の元ネタと思われます。



【マチカネフクキタルの兄】
本馬の全兄にあたるこの仔馬は、この年のクリスタルグリッターズ産駒の中でも五指に入ると言われ、調教師や馬主からの問い合わせが殺到するほどであった。しかし当歳の秋に頚椎に異常をきたし、2か月間の治療の甲斐もなく最終的に安楽死処分となった
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
マチカネフクキタルの兄馬は、馬主や調教師から将来を期待されるほどに非常に優秀な馬でしたが、放牧中の事故で亡くなってしまったため、競走馬として名前がつけられることもないままその生涯を終えました。
血統的に、マチカネフクキタルの兄や姉にあたる馬はその他にも存在しますが、G1勝利馬のマチカネフクキタルと比べて優秀と言えるほどの成績を残した馬がいないことから、ゲーム内ストーリーに登場する優秀な姉は、以上で説明した早く亡くなった3歳上の兄馬であると推測されます。

亡くなった兄馬がウマ娘のストーリーにおける彼女の姉の元ネタになっていることはわかったけれど、耳飾りとはどういう関係があるの?

耳飾りとの関係性を知る上で『アドマイヤベガ』について紹介します!
アドマイヤベガと耳元のデザインが同じ
ウマ娘の『アドマイヤベガ』は、両耳に耳飾り、右耳に勝負服と似たデザインのメンコを着けているということで『マチカネフクキタル』と全く同じパターンのデザインになっています。

また、耳元が同じデザインであることを裏付けるように両馬ともに早くに亡くなった兄弟がいたという共通点があります。
アドマイヤベガの双子兄弟
【アドマイヤベガの双子兄弟】
ベガはサンデーサイレンスとの初めての仔を受胎したが双子だった。双子は競走馬として大成しない(胎児の発育が悪くなる等の理由で)と言われているため、片方の胎子がつぶされ、もう片方が残された。そして、残された方の胎子から生まれたのがアドマイヤベガだった。
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
母『ベガ』と父『サンデーサイレンス』の間に生まれた『アドマイヤベガ』ですが、その実は馬の世界でとても珍しい双子妊娠でした。
しかしながら、双子出産には相応のリスクがあり、胎児の発育が悪くなったり、障害を持って生まれる可能性があることから競走馬界では、片方の胎子を「つぶす」という手法が取られます。

双子は大成しないという理由から片方の胎子がつぶされ、残されて生まれたのが『アドマイヤベガ』だったということですね。
【双子で生まれた競走馬について】
一説では妊娠時の無理がたたって2頭ともが平均レベルまで成長するのが難しいとか、出産時に障害を伴うとかいわれる。
ただし現在は、双子はほとんど生まれない。いや牧場側で産まさないのだ。多くの場合、受胎を確認し双子だと判明すると、うむを言わせず一方の受精卵を排除し、人工的に流産させる。これを「つぶす」と呼び、決して珍しい手法ではない。
なぜそうするかといえば、競走馬として“不完全”となる確率が高いとされ、「売れない」からである。競走馬を馬主に買ってもらって初めて牧場は商売になる。商売で牧場をやっている以上、売れないと分かっている双子を産ませる理由などないのだ。
https://www.sankei.com/sports/news/130223/spo1302230028-n2.html

競走馬は速く走るために人工的に操作された種であり、デビューできない体質に生まれた仔には悲惨な未来しか残されていません。

判明次第、人工的に流産させる手法がとられるため、双子で生まれる競走馬は現在、ほとんどいないそうです。
両馬の共通点と耳飾りの関係
両馬の共通点は、競走馬としての天命を全うすることなく、亡くなった兄弟が2頭ともにいたということ。
そして2頭とも両耳に耳飾りをつけ、メンコは片方の耳のみというデザイン
これは、片方の耳飾りが亡くなった兄弟のものを受け継いでいるということを表現しているのではないかと思います。
通常、メンコ(緑の耳カバー)はサイレンススズカのように両耳に装着しているものですが、

この2頭が片方のみにそれをつけているのは、一方の耳が別の馬を表していることを示唆するため。
アドマイヤベガの耳飾りが左右全く同じデザインなのは、双子だったからであり、マチカネフクキタルは、占いキャラであることから病気や災難を退けるための縁起物の意味合いでダルマの耳飾りを着けているのではないでしょうか。

なるほど。でもマチカネフクキタルの兄(牡馬)なのに、それを表現するのに左耳に耳飾りをつけるかな?

それがこの説で少し疑問に思う点ですね!

耳飾りはマチカネフクキタルが信奉する「シラオキ様」を宿しているのではという説もあります!
シラオキはマチカネフクキタルの母系の先祖の馬であることからも、左耳に耳飾りをつけていることの辻褄が合う説ですが、アドマイヤベガとの共通点を考えると私は亡き兄説推しですね。
アイネスフウジンの牛丼ネタといい、ウマ娘はその可愛い世界観に反して、競馬界のダークな部分も触れてキャラ設定を作り込んでいるので、
ウマ娘で実装されるような輝かしい成績の競走馬のバックグラウンドには、競走馬として生まれたのに走ることすらできない馬もいたということをゲーム内ストーリーや各キャラのデザインで伝えているのではないかなと思います。
・ゲーム内シナリオの優秀な姉の元ネタは、史実のマチカネフクキタルの全兄にあたる3歳上の馬
・アドマイヤベガ、マチカネフクキタルともに早くに実の兄弟馬を亡くしており、両耳の耳飾りは亡き兄弟のものを受け継いでいる。
agunesu_dezital